細胞外マトリックス

幹細胞マトリックス (ECM) とは?

―若さを支える“見えない舞台装置” ―

 

『細胞外マトリックス (Extracellular Matrix:ECM) 』とは、幹細胞培養上清と並び、再生医療の分野から生まれた注目の天然成分です。

私たちの肌や体は無数の細胞が組み合わさってできています。

しかし、1つ1つの細胞が単体で存在しているだけでは、それぞれの役割を果たすことができません。

その裏側には、各細胞を支え、組織としての形や機能を司っている“もう一つの司令塔”が存在しています。

それが『細胞外マトリックス (以下ECM)』です。

 

 

“若さ”の舞台裏ですべてを支える存在

 

ECMは、細胞と細胞の間を満たす“土台”や“骨格”のような構造体です。

これらは、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの高分子成分を中心に緻密で複雑なネットワークで構成されています。細胞の生存や修復・新陳代謝などを司り、生命の土台を支える司令塔の働きをしています。

そして、この働きはお肌だけではなく、あなたの骨、筋肉、血管、内臓、脳、目などすべての細胞に共通しており、全身の若さと健康に深く関わっています。

 

お肌におけるECMの働き

 

私たちのお肌を新しくつくっているのは、真皮層にある線維芽細胞です。

そしてこの線維芽細胞は、ECMの命令に応じてコラーゲンやエラスチンといった肌成分の生成を調整しています。

ECMが元気で健康であれば、その上に乗っている肌細胞は活性状態を維持し、張りと弾力に満ちたお肌を維持することができます。

しかし、ECMが劣化したり傷付いたりすると、ECMは線維芽細胞へ正しい指示を出すことができません。
その結果、細胞の修復能力が低下し、お肌の老化やダメージが蓄積してしまうのです。

 

 

ECMの維持 or 劣化が “肌年齢”を決める

 

加齢・紫外線・酸化ストレス・糖化などの影響により、ECMは徐々に変性 (劣化) していきます。

たとえば、コラーゲン繊維は断裂し、エラスチンは弾力性を失い、ヒアルロン酸は保湿力がなくなっていきます。

こうしたECMを構成する成分の劣化が、ECMの構造を崩壊させ、シワ・たるみ・張りの喪失といった「年齢肌」の真の原因なのです。

つまり、肌年齢を左右するのは、表面に見える“肌そのもの”ではなく、その奥にある“土台や足場の質”、つまりECMの質ということです。

ここに着目することが、新しい時代の新しいアンチエイジングの鍵となるのです。

 

お肌の美しさも、身体のなめらかさも

 

すべては“土台”であるこの細胞外マトリックスから。